微妙なお年頃の日々

四十路の微妙な日々をつづるどうでもいい話

広いと怖いようである

昔、父と二人で一戸建てに住んでいた。

私が通う大学の近くに住むためだった。

父は元々東京に住んでいるので、週の半分程そちらにいて、その間一人になる。

そこに越す前は共同住宅で、気付かなかったのだけれど、一人でいると、夜が怖いのだ…。

自分の部屋が2階にあるのだけれど、夜の真っ暗な誰もいない1階が、そこはかとなく怖い…。

共同住宅だと、隣の人がいる感とか、同じ階であることが、怖さを和らげていたのかもしれない。

で、別の話。

以前、ベトナムに行った時、向こうの人がホテルを取ってくれた。

二人(同性)で行ったのだけれど、私の方が年上なせいか、私の方に良い部屋を取ってくれたようだった。

(そんな差を付けてくれなくてもいいのに…)

そこは、大きなホテルではないけれど、最上階のスウィート的な部屋のようで、謎の小さな会社の社長室みたいな部屋まである、横に長い部屋だった(寝るだけなのに…)。

無駄に広過ぎて、もうひとりの人も一緒に泊まってもいいのでは?と思う(ベッドも二つある)。

しかし、せっかく2部屋取ってくれたし、私とずっといるのも嫌かと、一人で泊まることになった。

…広過ぎて怖かったわ…。

ワンフロアだけれど、まあまあ年季の入った感じと、蛍光灯の青白い光のせいか…。

とりあえず寝るまでテレビを付けて、気を紛らわし…。

他の所は狭い部屋だったのに…、田舎だから安かったのかな…。

(隣が空き地で、ニワトリの鳴き声とポタポタという音(工事で石を叩く音だった)で目が覚めたよ…)

そして、また別の話。

福岡に1週間程滞在することになり、ホテルを探して、移動とかの関係で3つほど渡り歩いた。

その内の1軒のホテルが、また無駄に広くて怖かった…。

リーズナブルな価格なのだけれど、かつて有名なホテルだったらしく、当時は華やかだったのだろうなという写真と、活動拠点が近いので決めた。

中に入ると、やはり時が経っている感がある。

けれど、当時華やかだったのだろうなという、変わったデザインは楽しい。

(過去栄えていた所に思いをはせるの好き)

コンドミニアム?的なのか、キッチンとランドリーも付いてるし、お風呂も広い。

…そう、二人で泊まるのに、4ベッドもあるのだ(でもリーズナブル)。

そして夜、やっぱり怖い…。

2ベッドずつ離れていて、使ってない2ベッドが反対の方に飛び出ていて(ハート型みたいな間取り)、そちらが薄暗いのである…(貧乏性なので二人固まっている…)。

そうなると、キッチンとランドリーの部屋も暗くて怖い…。

ちょっと古いというのと、ホテルの薄暗さがそうさせるのか…。

(朝食が、明太子とか、昆布の佃煮とか、生卵とか、のりとか、塩ざけとか、納豆とか、味の濃い卵焼きとかの、ご飯が進む物だらけのセットになっていて、どれで食べたらいいんよだった)

普段、狭い部屋にいるからか…。

日本のホラー映画的、ちょっとほの暗い、得体のしれなさなのか…(みんな古い…)。

マッチングアプリの自己紹介文で、たまに一軒家に一人住んでいるというのを見掛けると、怖くないのかな…と思う(余計なお世話)。

私なら、老後一人暮らすなら、狭い家に住みたいわ。