微妙なお年頃の日々

四十路の微妙な日々をつづるどうでもいい話

松明を吹き消したい

たまに心が夜叉になる時がある。

丑の刻参りの人みたいに、藁人形に一心不乱に釘を打ち付けるような。

どうしようもない気持ちが大きくなって、心の中にすきま風がビュウビュウ吹き荒れる。

ちょっとした時なら音楽を聴いて気を紛らわすが、歌詞が刺さって余計にどうしようもなくなる時がある…。

そんな時は、鼓をひたすら打ち鳴らしたい。

女王蜂の歌みたいに松明を吹き消したり、和田アキ子m-floの歌みたいに流れ星を撃ち返したりしたい。

盗んだバイクで走り出して、窓を割っていきたい。

近所迷惑も考えないで遠吠えしたり、和太鼓をひたすらドコドコ打ち鳴らしたい。

那須与一になって、弓をよっぴいて扇を撃ち落としたい。

源氏物語のように「火危うし!」と叫びながら火のついた矢を放ちたい。

…そんな日もあるよね、微妙なお年頃だもん!

頭の中で鼓を打ちながら、掃除したりしてなんとか嵐が過ぎるのを待っている。

決して悪いことはしないぜ。