微妙なお年頃の日々

四十路の微妙な日々をつづるどうでもいい話

美しい思い出

以前読んだマンガのエピソードをふと最近思い出して、今とてもかみしめている。

タイトルは忘れてしまったが、主人公の入る老人ホームに、女学生時代の女性教師も入っていて、彼女が当時同じく教師をしていたドイツ人(だったかな)に会いたいと言っていたので、探し出して再開させる。

しかし、彼女が会いたかったのは今の彼ではなく、当時の彼だった(一緒に来ていた当時の彼にそっくりな孫に喜んだ)…という話。

当時は若かったので、はははと笑っただけだったが、今はその先生の気持ちがわかる。

先生の彼は好きだった頃の彼であって、離れて家庭を築いた彼は違う人なのだ。

私も、今更、当時好きだった俳優さんとかの当時の写真集があったら欲しい。

もちろん、今も素敵かもしれないけれど、当時が最高だったのだ。

共に老いて、魅力を感じ続けるというのがいいことである。

しかし、思い出が好きなのであって、そこまで好きではないのだ。

よくテレビで、過去のヒット曲の歌手が出てきて歌うというのがある。

「へえ、今はこんな感じなんだ」となるけれど、歌は当時の映像で見たいと思ってしまったりもする。

ちょっとアレンジされた歌でなくて、当時の歌が聴きたいというか。

ずっとファンで追い続ける人でない限り、頭の中は当時のままで止まっているのだ(追っていても節は変えないで欲しいけれど)。

もちろん、「今はこんな声なんだな」とか楽しむのもありではある。

人は変わっていくし、変わらないことができないので、当時のことは後で動画で見ればいい。

(以前テレビで久しぶりに見たCoccoはCDと全く変わらなくてびっくりした)

古いドラマの再放送を見て、つい「このままで時を止めて!」と思ってしまう。

止められないから美しいのだろうけれど…。